「踊って頂けます?」

昨夜はかみさんと一緒にDVDでハリウッド版「Shall we ダンス?」を観た。説明するまでもなく同名の日本映画(傑作。未見の方はネットなどしていないでとっととTSUTAYAへ)のリメイク作品である

リチャード・ギア演じる中年男が心の空白を埋めるために始めた社交ダンス、最初はダンススクールの美人コーチ(ジェニファー・ロペス)とお近づきになりたいという程度の動機だったにも関わらず、やがてダンスの魅力にとりつかれていく。一方、美人コーチは彼がダンスに魅了されていく姿を見つめる中で、過去の失敗から見失っていたダンスへの情熱を徐々に取り戻していく。彼の妻(スーザン・サランドン)はダンスに通っている事を知らされず、帰宅の遅い夫が浮気をしているのではないかと疑い始める…

ストーリーは実にシンプル。なのに役者に共感し、夢中になってみてしまう面白さが詰まっている。原作(日本版)同様、ダンスが上達していく過程を丁寧に描く事で観ているものに、「おお!踊れるって実はかっこいいなー」と思わせる。また、夫と妻と魅力的な女性とダンスという、4角関係を作り上げる事で(結末は安易に想像できるのだけど)微妙な緊張感が常に生じている。下手をすると印象に残りにくい妻の役を実に知的かつチャーミングな演技でスーザン・サランドンが好演。社交ダンスを始めるというとても小さな事でも、人生はドラマティックに豊かなものに変わっていける事を示す。

さて、おいらの妻は学生時代に社交ダンスをかじっていて、おいらたちは「結婚したら一緒に社交ダンスをしようねー」という約束をしていたのだが、おいらはそれをうやむやむにゃむにゃにしている。芸能人が社交ダンスに挑戦するTV番組を観た時も、なかなか社交ダンスも面白そうではないかと思ったのだけど、いざ自分がああした衣装を着て踊るところを想像するとどうにも照れ臭い。現在のところ、「サルサぐらいなら試してみてもいいかな」などと譲歩を引き出そうとしているのだが、彼女はなんとしてもおいらに社交ダンスをやらせようとしている。どうなることやら。


Shall We Dance ?(初回限定版) [DVD]

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