フランスが揺れている

miyaMoto2006-03-29

 kinutさんも触れている(http://d.hatena.ne.jp/kinut/20060329)が、青年層に不安定な雇用制度(CPE)を持ち込もうとするフランス政府に対して国民的規模での反撃が起きている。約二ヶ月前のパリ、5000人の青年デモをスタートに一週間後には40万人、今月に入ってからはデモ参加者が100万、150万と増え、ついに3月28日フランス全土での統一ストに突入した。法案のターゲットとなる若者だけでなく、国民的規模での行動となっているようだ。ストは交通関係や学校だけでなく、郵便や電力にまで広がり、主要紙が発行をとりやめ、ニュース専門番組では一日音楽を流しているという。

 日本で暮らすおいらには、具体的なイメージが沸かない。小学校の頃、大雪が降った日に先生が「今日は授業は中止してみんなで雪遊びをしましょう」と呼びかけグランドに飛び出したような感覚だろうか。全然違うだろう。

 日本の労働環境に比べれば、フランスの雇用政策が過度に労働者の権利を踏みにじっているのではないかもしれない。それでも、フランスの人々はたたかう。これまでもたたかいを通じて権利を勝ちとってきた様に。デモに参加する青年たちの顔が素晴らしい。高校生だか大学生だかが、頬やおでこにNONと書き、拳を振り上げ大声をあげている。日本のマスコミは一部の暴徒化した連中ばかりを写しだしているがそんなところに本質はまるでない。置かれた立場が違っても、そこに連帯をつくり力を合わせる事ができるところにフランスのすばらしさがある。

 日本でも必ずそういう時代がくる。そういう時代をつくる。「仕事がとれないから仕方ないんすよ」と毎日5時間以上のサービス残業をする奴や、交通費自己負担で現場まで行って「今日は帰ってくれ」と追い返された派遣で働く奴らとそれを準備する。着々と準備する。


http://www.jcp.or.jp/akahata/aik4/2006-03-29/2006032901_02_0.html
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